4戦連続無失点で4連勝と波に乗る鹿島アントラーズは、14日に「Jリーグ30周年記念」として国立競技場で名古屋グランパスと対戦する。チームは11日、鹿嶋市内で練習を行い、DF植田直通(28)が聖地での必勝を掲げた。

Jリーグ30周年。プロになる前、Jリーグを一番、身近に感じたのは熊本・大津高時代。地元のJ2ロアッソ熊本のボールボーイをしていた時だという。高校卒業後に鹿島でプロ生活をスタートさせ、今季から欧州から鹿島に復帰。守備リーダーとして最終ラインを引っ張る。新しくなった国立は植田にとって初めての大舞台だ。

植田は「東京五輪で大々的にやっていましたし、サッカー界の中でも特別で、決勝を行う場所。そこで試合がしたいという思いがずっとありましたし、今回タイトルがかかった試合ではないですけど、Jの試合で国立の試合ができるのは幸せを感じている」と話した。

相手は、Jリーグが開幕した1993年(平5)の開幕節と同じ名古屋グランパス。現在は、リーグ最少失点タイ(8失点)で堅守を誇る。鹿島もこの4試合、無失点を続けており「盾・盾対決」といったところだ。植田も名古屋について「向こうも固い守備からスタートする。そこをベースにしているチーム同士」と見据える。「前の選手が守備を頑張ってくれているから自分たちは楽させてもらっている」と、4試合連続無失点の要因を挙げ「最後に体を張るのは自分たちの仕事」とセンターバックの役割を自負している。

名古屋の堅守を崩してこそ、勝ち点3に近づく。植田は「後ろでボールを持つ時間が増えてくると思う。その中で、どういったものを出せるかが勝負。効果的なボールを配給したいし、前線の選手にうまくつなげて得点につながるプレーをしたい」と攻撃の起点の意識を高める。当日は満員の観客が予想され「たくさんの方が来てくれると思うので、そういう方たちのためにも戦いたいし。来てくれた方と喜びを分かち合いたい」。クリーンシートを継続すれば、5連勝も見えてくる。