J2清水が連敗を止めて再浮上のきっかけをつかむ。28日のホーム金沢戦に備え、26日は静岡市内で公開練習を行った。リーグ戦は現在2連敗中で、順位も9位。上位浮上へ、これ以上の敗戦が許されない状況だが、秋葉忠宏監督(47)は自信をみなぎらせた。指揮官にとって金沢は相性のいい相手。水戸で指揮を執っていた3シーズンでリーグ戦は6戦負けなし(4勝2分け)だった。

この日も金沢を想定した実戦メニューで調整。相手の特徴を分析した上で細かい指示を出した。同監督は「金沢はマンツーマン気味で守備をする。切り替えの部分だったり、サッカーの本質を出してくるチーム」。選手には個々の局面で負けない意識を要求し、「本質の部分で相手を上回って、違いを見せたい」と語気を強めた。

戦術の幅も広げている。24日のルヴァン杯湘南戦では4-3-3の新たな布陣をテスト。後半はFWチアゴ・サンタナ(30)とFWオ・セフン(24)を2トップに並べるパワープレーを試して決勝点を奪った。秋葉監督は「いろいろなものが見られて収穫が多かった」。流れを好転させられる戦術のオプションにも手応えを感じている。

清水は金沢と天皇杯も含めた過去の公式戦で3戦全勝。いずれも3得点以上を挙げて快勝した“お得意さま”だ。指揮官は「サポーターの力も借りながら、超アグレッシブなサッカーで必ず勝ちたい」と勝利だけを見据えた。【神谷亮磨】