6月3日にアウェーのヴィッセル神戸戦を控える川崎フロンターレ(川崎F)MF脇坂泰斗らが30日、取材に応じ、今夏、神戸を退団するMFイニエスタについて語った。

イニエスタの出場の有無は不明だが、イニエスタのいる神戸とは、最後の対戦になる。パスサッカーを信条とする川崎Fにとっても、バルセロナ、スペイン代表でパスサッカーの中心的な担い手だったイニエスタは、リスペクトを込めて、意識する存在だ。

川崎Fの中盤を支える脇坂は「単純に僕が一番好きなサッカー選手で、いわゆる小さい時に憧れていたサッカー選手」とイニエスタについて話し始めた。大学時代はイニエスタのプレー集動画をみていたといい「昨年はユニホームを交換してもらった。そういう大好きな選手なので負けたくない。個人としてというよりはチームで勝ちたい」と胸を借りる思いだ。

スペインでのプレー経験のある家長昭博は、昨年の川崎Fホーム最終戦で、神戸と戦い、イニエスタとユニホーム交換したことを明かした。試合後に整列している際に「ユニホーム換えてくれ」とイニエスタから要求されたといい「ぼくもユニホームがほしかったので」と快諾した。これまでも試合中に「何年契約しているの?」などとスペイン語で会話をしていたという。イニエスタのすごさを問われると「僕が言う必要あります? 知っているでしょ? イニエスタですよ?」と“らしく”答えて笑いを誘った。

そのイニエスタの前で、Jリーグ開幕30周年記念のベストゴールに選ばれたゴールを決めた大島は「初めて見た時の衝撃はあったし、過去に話したこともありましたけど、(中村)憲剛さんを初めてプロで見た時の感覚。プロで過ごしてきて、あまりそういう衝撃を受けたことがなかった」とイニエスタについて語った。

さらに「動画見て、まねはできないですけど、『はー』って見ながら感じてはいました。言葉にできないですけど『ゾワゾワ』ってしました。『あーすげーな』って」と独特の表現でその偉大さを表現した。

首位を走る好調な神戸を倒せば上位進出が見えてくる。前節の柏レイソル戦で先制ゴールをあげたFW小林悠は、「優勝するためには順位の上のチームを直接たたくしかない。上のチームの勝ち点を伸ばさないために直接対決は大事」と気合を入れた。【佐藤成】