WEリーグ、アルビレックス新潟レディース(10位)は10日、日テレ・東京ヴェルディベレーザ(3位)と新潟市陸上競技場で今季最終戦に挑む。

5月29日に今季限りでの引退を発表したDF羽座妃粋(27)は「しっかり無失点で終えること。強さや球際で負けないところを最後までやり遂げたい」とラストマッチへ気持ちを高めた。

今季はここまでリーグ戦15試合に出場し、シーズン終盤には4戦連続無失点に貢献するなどセンターバックで守備を支えた。前十字靱帯(じんたい)断裂、半月板損傷などケガも重なり、昨季から引退を考えることもあったと言うが「このまま引退するより、復帰してピッチに立つことが自分の中で恩返しだと思った」。懸命なリハビリで今季移籍の新潟で復活。それでも膝の痛み、炎症が続いていた。引退は「悩んだ末の決断だった」と話した羽座は「(サッカーが)生活の一部だった」と寂しそうな表情も見せたが、「(9日の最後の練習は)楽しめた」と充実感もあった。

チームは前戦、ノジマステラ神奈川相模原戦(5月27日、1-1)で最下位を脱出した。直近5試合で負けなし(3勝2分け)と波に乗るが、最下位11位のちふれ埼玉と勝ち点16で並ぶため、負けるわけにはいかない。「いい準備はしてきたつもり。チームのために全力を出したい」。勝ち点3奪取に貢献し、有終の美を飾る。【大島享也】

◆羽座妃粋(はざ・ひすい)1996年(平8)3月16日生まれ、兵庫県西宮市出身。DF。日体大、日体大F横浜から18年にINAC神戸に入団し、19年にスペインリーグのAEMレリダに移籍。21年のWEリーグ発足を機にINAC神戸に復帰し、22年新潟に完全移籍した。今季はここまでリーグ戦15試合に出場。U-18、20、23の各年代日本女子代表、14年になでしこジャパン入り。167センチ、58キロ。