ガンバ大阪のイスラエル代表MFネタ・ラビ(27)が20日、リーグ中断明け初戦となる21日の名古屋グランパス戦(パナスタ)に向けて完全非公開の中、チームの全体練習に臨んだ。

ラビの母国では、イスラム組織ハマスとイスラエルの大規模戦闘が続く。

中断期間中、ラビは欧州選手権予選に臨むイスラエル代表に合流。12日にホームでスイス、15日にアウェーでコソボと対戦予定だったが、戦闘の影響で2試合とも延期された。

6日に日本を出発したラビは、戦闘の影響で母国には1度も戻らず、トルコやギリシャなどに滞在。試合をせずに17日に日本に戻り、18日からG大阪の練習に合流したという。

この日、選手らは各自で取材対応したが、クラブなどの総合的な判断の下、ラビだけは対応せずに帰宅した。

一方で取材に応じたスペイン人のダニエル・ポヤトス監督(45)は、17-18シーズンに、イスラエルのマッカビ・テルアビブでコーチを務めた経験がある。ラビとは今回の件で話をしたという。

指揮官は「ラビの友人や仲間の選手が、亡くなったというのを彼から聞いた。彼は難しい時間を過ごしていると思うし、クラブとともに見守りたい。彼はサッカーを重要視しているので、そこも大事にしてあげたい。非常に難しい状況を過ごしている。しっかり支えてあげたい。彼をリスペクトしたい」と話した。

21日の名古屋戦への出場は微妙とみられる。

今年1月にG大阪に移籍したラビは、それまで母国の名門マッカビ・ハイファに在籍。G大阪では開幕から26試合に出場する、絶対的なアンカーとして活躍中だ。日本では夫人と子どもの3人で生活している。