鹿島アントラーズの新体制発表が21日、茨城・鹿嶋市内で行われ、ポポビッチ監督(56)が、メディカルチェックの検査で問題が生じ、正式契約を結ばなかったクロアチア人DFチャルシッチについて言及した。

チャルシッチは、セルビア1部バチュカ・トポラからの完全移籍加入が内定し、クラブの始動日から合流していた。だが、内科検査で問題が確認され、正式契約が見送られた。

ポポビッチ監督は「非常に残念な出来事だったが、逆の見方をすれば、この段階で問題が見つかったことで、この先の彼の人生を考えるとラッキーだったとも言えると思っている。逆に、彼自身にも、ポジティブにとらえてほしいと思っている」と話した。

短い期間だったが、クラブスタッフが家族のように接してくれた日々に感謝をしていたという。「明日、何が起こるか分からない。だからこそ、それをモチベーションにして、1日1日を大切に、全力で過ごさなくてはいけないとあらためて選手に話した。当たり前のようにサッカーをすることは、実は当たり前ではない。だからこそ、後悔しないようにすべてを出し切ろうという話をした」と明かした。【岩田千代巳】