横浜F・マリノスは20日、AFCチャンピオンズリーグ(ACL)ラウンド16バンコク・ユナイテッド(タイ)との第2戦(21日・横浜国際)に向け、横須賀市内の練習場で最終調整した。第1戦は2-2のドローとあって、今回のホーム戦では持ち前の攻撃力で勝利が求められる中、FW宮市亮(31)はゴールへの意欲を口にした。

「勝つしかない。決めるチャンスはあればモノにするか、しないかでヒーローになるか変わってくるので。ヒーローになれるよう頑張りたい」

アウェーの第1戦は後半26分から途中出場。2-1とリードした終盤には立て続きにビッグチャンスがありながらモノにできず、結果的に後半アディショナルタイムの失点で引き分ける結末となった。

そういう苦い思いも踏まえて「決める時に決めていれば勝てた試合ですし、昨シーズンもそういうことはありましたが、気持ちを切り替えてやっていくしかない。勝ちたかったですし、僕のゴールで勝敗が変わっていた。責任は感じています。ただ次の試合はやってきますし、プロである以上そこに向けて頑張ってやりたいと思います」。

FWはエウベル、アンデルソン・ロペス、ヤン・マテウスのブラジル人選手がそろう中、快足を生かした突破力が魅力の宮市とあって、後半の勝負どころでの起用は間違いない。

オーストラリア代表であり、リバプールなどプレミアリーグでも活躍したキューウェル監督からは守備のことも細かく指示されている。「(攻守に)アグレッシブにやってほしいと言われます。そこはさらに要求が高くなったかなと思います」。

キューウェル監督も現役時代は宮市同様、左サイドを持ち場とした。それゆえに「最後の起点となってくるところはウイングは絶対多いので、期待に応えられるよう頑張りたい」。加えてプレミアリーグなど海外生活の長かった宮市だけにキューウェル監督とは直接、英語でコミュニケーションを取っている。

横浜はACLで8強に進んだことがなく、新たな歴史作りに向かう。バンコク・ユナイテッドは粘り強いチームだけに、勝負のポイントは終盤となりそうだ。アウェーで決められなかった悔しさを晴らす意味でも、宮市がキーマンとなりそうな気配だ。