J2のヴァンフォーレ甲府は、蔚山現代(韓国)に1-2で敗れ、2戦合計1-5で敗退した。

相手は守護神GKチョ・ヒョヌ、DFキム・ヨンゴンらAFCアジアカップ(アジア杯)の韓国代表5人を擁する強豪。第1戦は0-3で完敗したが、この日は数多くの好機をつくった。シュートを打てどもGKの壁は厚かったが、0-1の後半43分、左CKから途中出場のFW三平和司(36)のヘディング弾で同点に。しかし、後半アディショナルタイムに失点し、力尽きた。三平は「最後のところで相手は堅くて、さすがだなと感じた」と振り返った。

22年の天皇杯優勝でつかんだACL切符。1次リーグではJ2勢として初の勝利を手にし、突破も決めた。各国の代表が出場するクラブとも対戦できた。三平は「本当に幸せだった。普通のチームでは経験できないことが出来た。また、出たいなと言う気持ちがすごくある。僕は年齢的に無理かもしれないけど、若い選手が甲府をACLに連れて行ってほしい」と今後のクラブの成長に期待を込めた。

トレードマークのアフロヘアは、1次リーグの敵地のサポーターにも好評で、記念撮影も求められたほど。今季の始動で一度はアフロを“卒業”したが、蔚山戦を前にまた、アフロに戻した。三平は「アフロのマンネリ化があったので」と笑わせ「アフロで得点が取れて良かったです」と三平節も飛び出した。

篠田善之監督は「チャンスは多くつくれたが、決めきる部分は相手が上回っていた」と完敗を認めたが「このタイミングでこの強度の試合を2試合できたのは大きかった」と今季のリーグ戦へつながる手応えは得た。三平も「日々の練習で自分たちに矢印を向けてやっていけば、間違いなくリーグ戦も勝てると思う。ただ、甘くない。引き締めてやっていければ」。J1昇格に向け、新たな甲府の挑戦が始まる。【岩田千代巳】

【ACL】J2甲府8強ならず 蔚山現代に連敗、ベスト16で敗退/ライブ詳細

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