横浜F・マリノスが延長戦の末に1-0とバンコク・ユナイテッド(タイ)に勝利した。2戦合計3-2となり、初の8強進出を決めた。準々決勝(3月5、6、12、13日)では川崎フロンターレを破った山東(中国)と対戦する。

バンコクUとのアウェーでの第1戦は再三の決定機を生かせず、後半アディショナルの失点で思いがけぬ2-2のドローに終わった。ハリー・キューウェル監督のホームお披露目試合。勝利が求められる中、前半からアンデルソン・ロペス、ヤン・マテウス、アウベルのブラジル人3トップが相手ゴール前に攻め込んだ。

しかし引いて守る相手を前に、エウベル、MF渡辺皓太らが放ったシュートはゴール枠を捉えられず、前半を0-0で終えた。

後半も敵陣に押し込みながら突破口を開けない状況が続く。15分、MFナムテヒを天野純へ、FWエウベルを宮市亮へと交代。天野のテクニック、宮市の突破力に懸けた。

後半23分、右サイドをFWヤン・マテウスがドリブルで相手選手を翻弄し、中央へ速いクロスボールを送る。天野がアウトサイドで合わせたが、シュートはゴール上へと外れた。粘るバンコクUの前に均衡は破れない。

後半33分、ペナルティーエリア左からA・ロペスが切り返しで相手をかわし、右足シュート。素早く反応したGKの手に触れ、右ポストをたたいた。

後半37分、渡辺泰基からDF永戸勝也にチェンジ。直後の38分、入ったばかりの永戸の縦パスから宮市が縦へと素早く持ちだし、中央へ鋭いクロスボールを送る。これに天野が合わせたが、ゴール右に外れた。横浜が終始、ボールを支配し攻め続けるが決めることができない。

後半44分には渡辺皓からMF山根陸へ、DF加藤蓮に代えてFW村上悠緋をピッチに送り出す。1点を狙い、さらに攻撃的な姿勢を鮮明にした。

アディショナルタイムは8分。左右に揺さぶりクロスボールを入れるがバンコクUも懸命にはね返す。横浜のシュートもゴール前で壁になってブロックする。後半53分、左CKから永戸がクロスボールを入れるも、A・ロペスのヘディングシュートはゴール上へと外れた。さらにクロスボールを宮市がヘディングで押し込もうとしたが、GKにギリギリのところでセーブされた。このまま後半も終了した。

延長戦の前半も相手陣内に入ってのハーフコートゲームに終始。9分、ボックス内中央でパスを受けたA・ロペスが体を反転させながら左足シュートを放つが、これもゴール左へとわずかに外れた。

11分、横浜は左CKの際にボックス内でDFエドゥアルドが倒された。VARが介入。オンフィールドレビューで主審が確認したが、ファウルは認定されず再開された。攻めあぐねる展開が続き、さらに後半に持ち込まれた。

延長後半13分、村上が右サイドを縦に持ち込み中へクロスを折り返そうとしたところ、相手選手がスライディングタックル。体に当たったボールがそのまま手にも当たった。VARが介入し、主審はPKを判定。この場面でキッカーはA・ロペス。アディショナルタイムの17分、左足でゴール右に決めた。ついに均衡を破った。試合開始から121分が経過していた。

このまま試合終了。横浜が大苦闘の末に8強への切符を手にした。

【ACL】横浜8強決めた!バンコク・ユナイテッドに劇的勝利 決勝トーナメント1回戦/ライブ詳細