横浜F・マリノスが4強進出へ王手をかけた。アウェーで山東(中国)を2-1と下した。

前半から横浜が攻め立てた。7分にFWアンデルソン・ロペスが持ちこんだボールがこぼれ球となったところ、DF加藤がシュート。これが再びA・ロペスの足元へと渡り、左足で左隅へ鮮やかなゴールを決めた。

その後もエウベル、ヤン・マテウスのブラジル人アタッカー、MFの植中が絡む形で相手ゴールに迫った。

前半42分には左サイドでエウベルとのパス交換から植中が縦に抜けだし、中央へクロスボール。A・ロペスが左足ボレーでゴールを狙ったが、シュートはわずかにゴール上へ浮いた。

さらに後半47分、ゴール前でA・ロペスが倒されててFKのチャンスを得たが、エウベルのシュートは壁に当たり追加点とはならなかった。

完全アウェー。オレンジ色に染まった相手サポーターが試合開始から大合唱。のみこまれそうな雰囲気だったが、チーム全体の冷静なマネジメントが光った。エドゥアルド、上島を中央に添えた4バックが安定し、GKポープ・ウィリアムも相手シュートを横っ跳びでセーブするなど貫禄あふれるプレーを披露した。

また、右サイドバックの加藤、左サイドバックの渡辺泰、1ボランチの喜田、インサイドハーフの植中、渡辺皓という4-3-3布陣が絶妙な距離感で攻守に渡り、機能した。

後半立ち上がり、1点を追う相手が肉弾戦を挑んできた。浮き球を処理しようとした植中が中盤で潰される場面があったが、感情的にならず試合に集中した。山東はラウンド16で川崎フロンターレに逆転勝ちしたチーム。勢いに乗る相手だったが、横浜は総力で戦った。

後半9分には山東FWフェルナンジーニョの突破から最後はパトにシュートを打たれたが、複数選手でコースを切っていたためシュートはポストに直撃。耐える時間帯となったが、ゴールは割らせなかった。

後半13分、MF宮市が投入されると、鋭い縦突破で攻撃が活性化した。すると後半24分、追加点が生まれた。ヤン・マテウスが左のエウベルとパス交換。戻ってきたパスを左足で直接シュート。ボールはゴール右隅へと飛び込んだ。

その後は山東の激しい攻守に遭うが、強いハートで対応。後半ロスタイムにはこぼれ球を押し込まれて失点した。その後、山東の監督が執拗(しつよう)に主審に抗議し、両チームの選手、スタッフが入り乱れるなど荒れた試合となった。それでも最後まで1点差を保った。アウェーで堂々した戦いぶりで2-1の勝利を収めた。

ホームの第2戦は、1週間後の13日午後7時から日産スタジアムで行われる。