FC東京MF荒木遼太郎(22)は、自身2度目となる開幕3試合連続ゴールとはならなかった。
後半4分、ペナルティーエリア外からミドルシュートを狙った。枠内にボールは飛んだが、相手DFにブロックされた。この日のシュートはこの1本に終わった。
21年の鹿島時代に開幕から3試合連続ゴールを決めており、日本人選手として初の2度目の達成なるかが注目されていた。しかし無得点のまま後半38分に途中交代となった。
自身のプレーについて「もっと前めでプレーでできたら良かった。今、考えればもっと前にいけるシーンもあった。ボールが自分のところに入ったら、いい攻撃につなげられる自信がある。1試合1試合、良くなっている」と振り返った。
パリ五輪世代。U-23日本代表の大岩剛監督も視察に訪れた一戦だったが、「(来ているのは)知らなかった」。今月に強化試合も2試合行われるが、五輪代表への実感はあまりない。
「今は(東京で)試合に出られていることが幸せ。その先のことはあまり考えていない」と率直な思いを口にした。
21年にプロ2年目にして鹿島で10ゴールを記録し、ベストヤングプレーヤー賞を受賞。10番を与えられ飛躍が期待された22年に腰椎椎間板ヘルニアを患い、手術を受けて長期離脱。昨季も出場は13試合のみで、無得点に終わっていた。それだけに、こうして開幕から3試合連続先発出場し、思い切り戦えていることへの充実感は半端ない。
「サッカーがやれて幸せです」。そう繰り返した言葉がすべて。記録へのこだわりもなければ、五輪へのこだわりもない。FC東京でのプレーに全力を注ぎ、チームの順位を上げていくことに没頭する。