37歳で日本代表に復帰した東京DF長友佑都が、先制点を挙げた。アシストもマークして今季初勝利に導いた。

前半28分、右足で今季初ゴール。MF松木玖生、FW荒木遼太郎らがつなぎ、最後は左サイドバック(SB)のバングーナガンデ佳史扶から受けたグラウンダーのパスを、右SBの位置から中央に入ってゲットした。

受けたボールを右足で浮かせ、そのまま右足ボレーでゴール左上に蹴り込む美しい一撃。14、15日に発表された日本代表勢、U-23のフィールドプレーヤー全3人から、Aで1年3カ月ぶり招集の長友へ日の丸パスがつながった。

インテル・ミラノなど長く欧州で活躍したため、J1最長ブランクとなる14年ぶり、日にして5054日ぶりのゴール。昨季、盟友の香川真司(セレッソ大阪)が記録した13年ぶり弾を更新し「14年ぶりですか!? 恥ずかしいですね(笑い)。ただ、コンディションも良くてゴール前にも入って行けてましたし、チャンスがあればと思っていたので。トラップとシュートもタイミングよくできました」と納得した。

熱血漢が、開幕2分け1敗戦だったクラブに今季初勝利をもたらし「3試合勝てずに悔しい思いをしてたんで。特にアウェーの福岡で10年ぐらい勝てなかったと。うれしいです」。実際は敵地で24年ぶりという鬼門だったと勝利インタビューで伝え聞くと、驚いた表情で「あの…(笑い)。応援ありがとうございます。24年ぶりに勝てたということで、サポーターの皆さんのおかげです」と感謝し、分かち合った。

先制点の4分後には、荒木が今季4戦4発となる追加点を挙げた。福岡は今季3戦1失点の堅守を誇っていたが、日の丸を背負う男たちが圧倒。長友と荒木は東福岡高の出身でもあり、長友は「高校時代から(ベスト電器スタジアム=博多の森球技場)は夢の舞台。思い入れもあって大好きな舞台なので喜びが2倍、3倍」と明るい話題は尽きず重なった。

後半12分には、バングーナガンデのチーム3点目をアシストした。気持ち良くFIFAワールドカップ(W杯)北中米大会アジア2次予選の北朝鮮戦(21日=国立、26日=平壌)へ向かう。

「勝利は格別。特に、得点もアシストもできて、僕自身、自信を持ってまた代表に臨んでいけるなと」

まだまだ国内トップクラスの選手だ。メンバー発表直後の試合で、長友が代表選出にふさわしい活躍を見せ、大前提として「プレーヤーとして」選んだ森保監督の期待に結果で応えた。