京都サンガは前半5分にミスから失点し、同8分にDFアピアタウィア久が退場する苦しい立ち上がりとなったが、主将でU-23代表MFの川崎颯太(22)が、攻守でチームを支えた。

10人になってからはMF松田天馬(28)と4-2-3のダブルボランチを組み、攻撃時は効果的な配球でカウンターのチャンスを演出。守備では「天くん(松田)との距離をずっと意識してやった。すごく集中して2人でできた」と振り返る通り、数的不利の中でもしっかりと耐えた。

その中で、前半45分のDF佐藤響(23)の得点に続き、前半終了間際には自身2試合連続となるゴールを決めた。左CKの流れから、最後はFW原大智のヘディングを右太ももで押し込んだ。

「0-2になっても、絶対チャンスが来ると信じていた。(佐藤)響くんも決めてくれたし、セットプレーから取った場面でも、全員が信じて入り込んでいたから取れたと思う。自分たちの熱量やパワーは十分通用すると思った」

スタジアムを沸かせた背番号7は、数的不利でも横浜相手に追いついたチームに、確かな手応え。後半7分に失点して敗れたが「自分たちが力を出せずに終わったわけじゃない。力を出した中で2点を取れた」とチームの前進を強調した。

18日からは、U-23代表合宿がスタートする。22日にU-23マリ代表戦(サンガS)、25日にU-23ウクライナ代表戦(北九州)を控え、川崎は「今は良いフィーリングでいるので、これを代表でも見せていくだけ」と力強く話した。

今回のU-23代表活動は、パリ五輪アジア最終予選を兼ねたU-23アジアカップ前の最後の機会となるだけに、気持ちも強まっている。

「2試合とも五輪出場を決めているチームだし、自分たちがこういうチームに勝っていくんだっていうのを見せなきゃいけない。その中で自分は、真ん中でどしっと構えて、チームのかじを取ったり、勢いを付けるような、中心選手にならなきゃいけないとずっと思っている。そうなれるように積極的にプレーしていけたら」

主力としての覚悟を口にし、その思いをプレーで示すことを誓った。【永田淳】

【J1】京都-横浜、鹿島-川崎F、湘南-浦和/スコア速報