女子サッカーなでしこリーグ1部の静岡SSUボニータが、今日30日の朝日インテック・ラブリッジ名古屋戦(午後1時、磐田ゆめりあサッカー場)で今季初勝利を目指す。開幕戦は昨季覇者・オルカ鴨川FCに1-1のドローで勝ち点1を獲得するも、第2戦はニッパツ横浜FCに1-3で惜敗。今季から指揮を執る本田美登里新監督(59)は「まだ未勝利だが、見ている人が面白いと思うサッカーに選手が反応し始めてきた。伸びしろしかない」と、戦術面でのポジショニング要求など、ピッチで懸命に体現する選手に期待を寄せた。

新指揮官のもと、大学生の19歳トリオが開幕からアピールを続けている。2季連続開幕弾をマークしたFW山本心をはじめ、開幕戦がリーグ初先発となったGK安間帆乃香がゴールを死守。この2人に負けじと、同じ静岡産大2年のMF梅津真央もピッチ中央で存在感を放っている。昨季は高卒ルーキーとして3ゴールを記録。これまでボランチが本職も、直近2試合はトップ下が主戦場の梅津は、パスで味方を生かしながら攻撃のテンポを生み出していく。「まだまだ。自分の特徴が出せていない」と話し「得意のスルーパスでアシストを稼ぎたい。次こそ得点に絡んで、チームの初勝利に貢献していく」と力を込めた。

「リーグ6位以上」を目標に掲げるチームは、昨季2戦2敗の難敵・名古屋と対戦。DF塩沢優主将(28)とともに、チームをけん引する闘将・MF日野李保(27)は「皆さんの応援が私たちの原動力。勝ち点3を奪って意地を見せたい」と、ホームの声援を力に今季初勝利をつかむ。【山口昌久】