J2で11位のモンテディオ山形と同8位のベガルタ仙台による“みちのくダービー″が今日13日、ユアテックスタジアム仙台(午後2時キックオフ)で行われる。

今季、仙台から山形へ“禁断の移籍″をしたMF加藤千尋(25)やMF気田亮真(26)にとって、古巣対決となる。昨季の対戦成績は1勝1敗。負けられない戦いを前に、公私で親しい仲だった加藤と、仙台MF鎌田大夢(22)が、互いに宣戦布告した。

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気が付けば、いつも隣にいる存在だった。鎌田は22年に仙台加入後、加藤とはプライベートでも一緒に過ごす仲だった。1年目は出場機会が少ない中、お互いのプレーにアドバイスをし合い、高め合ってきた。

そんな盟友から、移籍の報告を受けた。複雑だったが、気持ちは理解できた。「もちろん一緒にやりたかった。ライバルチームの移籍は複雑な心境だが、成長のためにそういう道もあると思い受け止めた」。今季からは別々の場所で、切磋琢磨(せっさたくま)し合いながら、成長を遂げる。

約1カ月ぶりの再会を、本拠地のピッチ上で果たす。「仲は良かったが、お互いに譲れない気持ちはある。自分自身のチームのために戦いたい」と覚悟を示した。昨季のみちのくダービーは1勝1敗。「昨季は2戦目(1-4、NDスタ)にやられてしまったので、今季はクリーンシート、複数得点の完勝で、満員のスタジアムを歓声で盛り上げたい」と意気込んだ。今季から背番号を「10」に変更し、副キャプテンも務める。「勝って『千尋くんドンマイ!』と言ってやります」。クラブを背負う1人となった鎌田が、成長した姿を見せる。