セレッソ大阪が2連勝を飾り、開幕8戦不敗(5勝3分け)として、3位から20年7月以来となる首位に浮上した。

殊勲の決勝点はFWレオ・セアラ(29)で、その起点になったのが、この日が26歳の誕生日だったDF舩木翔(かける)だ。好守備が得点につながる、お手本のようなプレーだった。

後半25分、川崎Fのカウンター攻撃で失点危機に陥ったが、自陣で舩木が素早いカバーで相手FW家長をカット。そこから登里、鳥海、毎熊、ルーカス・フェルナンデス、カピシャーバとつなぎ、最後はレオ・セアラが得意のヘッドで値千金の決勝点を挙げた。この間、わずか25秒。どちらに転ぶか分からない、紙一重の局面だった。

「いちかばちかの感じ(守備)だったが、ボールにしっかりいけば、カットできると。それがうまくマイボールになってよかった。ボールを取ってからは、自分は何も関与していない。カットして前につなげるのが自分の仕事。前線には信頼して点を取ってくれる選手がいる」

涼しい顔で重要局面を振り返ったが、今季は故障者の関係で本職の左サイドバックではなく、センターバックを務めて開幕全8試合にフル出場中。

2試合連続の完封劇に、下部組織出身の背番号14は「(誕生日の勝利は)本当にうれしいし、何より0で終われてよかった」と胸をなで下ろした。

趣味のネイルは、季節とクラブカラーに合わせて現在はピンク色を継続。当面変更の予定はないといい、サポーターから贈られた誕生日を祝う大きな花束を抱えて会場を後にした。