ナビスコ杯が早ければ来年度から、「五輪方式」を取り入れる可能性が出てきた。日本協会の犬飼基昭会長(66)は16日、ナビスコ杯出場選手の資格をJ1各チームの23歳以下(U-23)とし、オーバーエージ枠3人を設けるなど、五輪方式に変革するプランを披露した。

 この日、福岡市で行われた九州地域訪問会議に出席した同会長は「五輪代表だって、日本はGK以外ほとんどが所属チームで控えの選手。そんな国はどこにもないし、五輪で勝てるわけがない」と指摘。そのうえで「ナビスコ杯をU-23化すれば若手の強化になるし、大会も盛り上がるだろう」と話した。

 Jリーグでは新卒選手の出場機会が少ない。サテライトリーグは1チーム年間8試合しか行われず、若い世代は明らかに実戦が不足している。犬飼会長はすでに、Jリーグには今年のナビスコ杯決勝(1日)の前後に改革の意向を伝えた。また、スポンサーサイドにも非公式ながらプランを明かし、前向きの反応を得ているという。

 犬飼会長は、10年からJリーグシーズンを秋春制に移行するように提唱し、同将来構想委員会に検討を指示。年内に結論を出す意向を示している。また、主力選手温存が問題となっている天皇杯についても、この日、「今の日程でやると再発する。昇格や降格に絡むチームは(主力温存を)やってしまう」と指摘。日本サッカーの3大タイトルすべてに、改革のメスを入れようとしている。