アジア・チャンピオンズ・リーグ(ACL)出場権確保に大ピンチだ。今季リーグ戦全32試合に先発出場している大分DF深谷友基(26)の今季出場が27日、絶望となった。23日の鹿島戦の後半43分に相手選手との接触で左ひざを強打。24日に大分市内の病院でMRI(磁気共鳴画像装置)検査を受けた結果、前十字靱帯(じんたい)や半月板などを損傷している恐れがある状態だという。この日、クラブハウスでアイシングに専念した深谷について、シャムスカ監督は「1つはっきりしているのは今年(の出場)はアウトだということ」と苦渋の表情で語った。

 3位以内を目標に戦う残り2試合で、またも主力の離脱だ。「ロスタイムにはひざの中がグラグラになっていた。次の日から腫れている。ここまでのけがは今までない」(深谷)。腫れが引くのを待って再検査を受けるが、手術を受けることになれば来年の開幕に影響を及ぼすかもしれない。

 深谷の離脱はチームにとっても大打撃だ。DF森重は「明らかにマイナス。残ったメンバーでカバーするしかない」と危機感を募らせる。次節柏戦(29日・日立柏)に向け、この日は森重、DF上本らが深谷の定位置に入って練習をこなした。「ACL出場のチャンスだし残り2試合出たかったが、チームのみんなを信じて応援したい」と深谷。その思いに、大分イレブンは「ACL出場権」で応えるしかない。【村田義治】