<全日本女子ユース(U-18)サッカー選手権:藤枝順心1-3浦和ジュニアユースレディース>◇7日◇大分スポーツ公園サッカー・ラグビー場◇準決勝

 藤枝順心(東海1位)が浦和ジュニアユースレディース(関東1位)に1―3で敗れ、2年連続して準決勝で姿を消した。前半に2点を奪われる最悪の展開。なんとか後半3分にPKで1点を返したが、勢いに乗りきれずに、同30分にダメ押しゴールを奪われた。昨年に続き4強止まりに終わったが、先発の11人中9人が1、2年生の若いチーム。苦い経験を糧に、来年こそ悲願の全国制覇にチャレンジする。

 藤枝順心が、またしても4強の壁を打ち崩せなかった。1―3の完敗に、フィールド選手ではただ1人の3年生左山主将は、人目をはばからず悔し涙を流した。MF阪口萌乃(2年)のPKで一時は1点差に迫りながら、1次リーグ3戦で9得点と爆発した攻撃陣は、追加点を奪えなかった。多々良和之監督(45)は「準決勝を乗り切れば、優勝も見えてくると思ったが…ダメだった」と、チーム全員の思いを代弁した。

 1次リーグは3戦全勝だった。参加16チームの中で唯一の無失点で、準決勝に駒を進めた。だが、前半22分に今大会初の失点を喫すと、守りのリズムが崩れた。普段からビハインドの状況を設定し、紅白戦などを行ってきたが、強豪相手に力を発揮できなかった。左山主将は「先制されても『取り返せる』という気持ちでいたけれど…」と声を絞り出した。

 無念の敗戦だが、今後に向けた希望も見えた。1、2年生中心での全国4強は価値がある。先発11人のうち、9人が来年度も残る。阪口は「後半からようやく自分たちがやりたいことができた。来年また戻ってきたい」。きっぱりとリベンジを誓った。【栗田成芳】