<高校女子サッカー:日ノ本学園4-1藤枝順心>◇16日◇決勝◇ヤマハ

 日ノ本学園(兵庫)が藤枝順心(静岡)に勝利し、3大会ぶり2度目の優勝を飾った。前半に今大会初失点を喫して先行されたが、後半になでしこリーグの仙台入りするMF入江未希(3年)の2ゴールなどで逆転。史上初となる高校総体との2冠を達成した。

 日ノ本学園が自慢の攻撃サッカーを貫いた。前半45分に今大会5試合目で初失点。それでも後半14分に追いつくと、2分後にはエース入江が5戦連発となる勝ち越しゴール。32分にもダメ押しの4点目を奪った入江は通算8得点で得点王に輝き「目標を達成できてうれしい」と満面の笑みを浮かべた。藤枝順心には昨年11月の練習試合で完敗。リベンジも果たした。

 12年秋、なでしこリーグの新潟でプレー経験がある田辺監督が就任。スペインリーグのバルセロナの映像を見せたのが最初の仕事だったという。「私はFWだったから守備の細かいことは分からない。だったらボールを失わなければいい、と。ボールを持つことが最大の守備」。普段から守備の練習は一切せず、その分ボールを受けるポジショニングや距離感の確認を徹底。昨夏高校総体後には、より攻撃的にと3バックを導入した。来年は地元兵庫開催となるが「ウチはずっとチャレンジャーですから」と謙虚に連覇を目指す。