<ACL:天津泰達2-1G大阪>◇1次リーグE組◇15日◇天津

 G大阪が、3年ぶりのアジア王者へ足踏みした。08年優勝のG大阪は敵地で天津泰達(中国)に敗れた。前半31分にFWイ・グノ(25)の今大会2得点目で追い付いたが、後半8分にPKで勝ち越され、勝ち点は3のまま。東日本大震災の被災地に朗報を届けようと、最後まであきらめずに走り続けたが、ゴールは遠かった。C大阪は今日16日にアウェーで山東魯能(中国)と戦う。

 気合が空回りした。試合前には、両チームの選手がセンターサークルで輪をつくった。東日本大震災の被災者に30秒間の黙とうをささげ、腕に喪章をつけて戦った。発煙筒がたかれた敵地、後半18分にはGK藤ケ谷陽介(30)へ緑色の光線が飛んできた。アウェーの洗礼も受けながら、得意のパスサッカーが封じ込まれた。「被災された方に勇気を与えられたらうれしいし、サッカーにはその力があると信じています」。MF遠藤保仁(31)の意気込みは勝利につながらなかった。前半31分に、イ・グノのゴールで同点に追いついたが、PKで勝ち越され万事休す。西野朗監督(55)は「選手はベストを尽くしてくれた。天津DFの対応がよく、明らかにガンバの長所が消されていた」と悔しそうに話した。