低迷するG大阪が、MF遠藤保仁(32)のオーバーエージ(OA=年齢制限枠外)でのロンドン五輪出場に難色を示した。25日のホーム鳥栖戦は、2点をリードしながら、後半ロスタイムに決勝点を奪われ痛恨の敗戦。試合後に金森喜久男社長は、自ら遠藤のOAについて触れ「今のチーム状況を考えると(五輪は)出せない。本人も責任を感じているだろうし、そういうことになる」と明かした。

 現時点で協会側からOAでの正式要請はないが、遠藤本人が「五輪には強い思いがある。行きたい気持ちが強い」と五輪出場を熱望していた。今後、要請を受けた場合について、同社長は「これまで代表に関してはクラブの方針として認めてきたが、遠藤のOAについては本人と話し合った上で決める」と説明。クラブとして、OA拒否の方針であることを明かした。

 この日の衝撃的な敗戦でチームは、ACLを含め公式戦7戦未勝利(2分け5敗)。リーグ戦はJ2降格圏の16位に沈む。試合後には怒り狂った観衆が「辞めろ、辞めろ!」とフロントの退陣を要求。深夜にサポーターと金森社長との話し合いの場で、遠藤のOAに関する質問が出たため招集拒否の姿勢を打ち出した。

 同社長は、外国人FWの緊急補強に乗り出すことも約束。遠藤は「誰も勝負にこだわっていない選手はいない。自信を失うことが一番よくない」と言葉を絞り出した。