J2に降格したG大阪の来季監督に、前清水の長谷川健太氏(47)が就任することが15日、事実上決まった。既に交渉は大詰めで最終回答を待つだけの状況だったが、この日までに長谷川氏がG大阪の監督を受諾することを複数の親しい関係者に報告した。週明けにも正式に合意に達し、発表になる見通しだ。

 長谷川氏はこの日、NHKの解説のため天皇杯・柏-横河武蔵野戦の会場を訪れた。試合後はNHK職員に囲まれるようにして、報道陣の取材には応じることなく無言を貫いた。一方で、G大阪の金森社長は「(正式決定は)もうちょっと、かかりそうだ」と説明したが、既に招聘(しょうへい)する上での障害はなくなった模様だ。解説を任せるNHKも公式ホームページなどで、事実上の就任決定を伝えた。

 G大阪の再建は、若き指揮官に託されることになった。元日本代表FWの長谷川氏は、05年から6シーズン清水を率いた。J1リーグ戦の最高順位は06、07年の4位で、天皇杯は2度準優勝に導いた。岡田武史氏、西野朗氏らに次ぐ日本人の有望監督としても知られ、選手からの信頼も厚いとされる。G大阪の代名詞となる攻撃的サッカーは継続する方針。その上で、1年でのJ1復帰、常勝クラブの復活を託すことになる。