未知なる海外アウェー初戦を目前に控えた仙台に心強い味方だ。6日、調剤薬局「メディファル」と中古車販売「MGM」が防じんマスク300個や目薬をチームに寄贈。12日のアジア・チャンピオンズリーグ(ACL)江蘇舜天戦は大気汚染も心配される中国での試合とあって、移動時などで大きな助けとなる。支援を追い風に、9日のリーグ鹿島戦と合わせて敵地2連勝を狙う。

 中国行きを前に選手たちは環境面へ不安を抱えていた。そんな中で平瀬アンバサダーの仲介で今回の支援が実現した。この日の練習中、「メディファル」の瀬戸敏之専務取締役と「MGM」の三塚博社長が、クラブハウスにマスクや目薬を届けた。

 中国では主に北京などで微小粒子状物質「PM2・5」が原因とされる大気汚染への懸念が広がっている。試合を行う南京についてはチームも視察を済ませており、MF田村も「大気汚染といっても、そこで人が生きてるわけだからね」と冷静に分析している。ただ、5日には熊本県内でPM2・5の大気中濃度が環境省の基準値を超え、初めて注意喚起されたばかり。G大阪時代にACLに何度も出場し、南京での試合経験もあるMF佐々木は「(中国は)においとかも結構すごかった」と苦笑交じりに振り返る。過敏になる必要はないが、移動時のマスク着用だけでもストレスを軽減できるなら、準備をしておいて損はない。

 13年シーズンは2試合連続ドローのスタート。Jリーグは強敵鹿島相手、ACLは初めての海外アウェーと難しい戦いになるのは間違いない。支援してくれた人たちの期待にも応えるべく、ダブル初勝利といきたいところだ。【亀山泰宏】