エースが連続“恩返し弾”で勢いづける。Jリーグが21日、第2節までの対戦カードを発表。J2札幌は3月2日の開幕戦がヤマハスタジアムで磐田と、9日第2節は札幌ドームで山形と対戦する。昨季チーム最多17得点のFW内村圭宏(29)にとって、磐田シャムスカ監督(48)は大分時代、山形石崎信弘監督(55)が札幌時代の恩師。育ててくれた2人の指導者相手にゴールを決め、チームを14年ぶり開幕連勝に導く。

 偶然にも思い入れある指揮官との連戦になった。シャムスカ監督は大分時代の05、06年に指導を受けた。06年は全34試合にベンチ入りし、18試合に出場も、わずか1得点。期待に応えられないままオフに愛媛移籍となっており「自分の準備不足があった。8年前より意識の面で変わったところを示す」と前を向いた。

 石崎監督には、札幌で12年まで3年間、攻守の切り替えや、前線での守備意識を、たたき込まれた。「選手としてレベルアップさせてもらった。お世話になったし、得点という形で恩返しがしたい」と秘める思いがある。

 恩師連破で開幕ダッシュにつなげる。昨季は開幕千葉戦でロスタイム決勝点を挙げるも、第2節のホーム開幕栃木戦は無得点で敗れた。勢いに乗り切れなかっただけに「昇格争いに絡むには最初の2戦は大事。勝って勢いづけたい」と、開幕連勝を目標に掲げた。

 左足首痛で別メニュー調整を続けていたが、この日、沖縄金武町での午後練習から全体メニューに合流した。「足は大丈夫。ここから、しっかり仕上げていく」。約40日後のリーグ本番を見据え、得点源が着々とギアを上げていく。【永野高輔】