ビリャレアルのウナイ・エメリ監督が、日本代表MF久保建英(19)に、冬の移籍市場で退団の扉を開く可能性があると、スペイン紙アス電子版が20日に報じた。

同紙は、ビリャレアルが久保に大きな期待をかけていたものの、ここ数週間で状況が大きく変わり、出場時間をあまり得られていないとし、久保退団の可能性を妨げるものがなくなったと伝えた。

そして19日に行われたオサスナ戦でエメリ監督が18歳のジェレミ・ピノを起用し、久保に1分間も出場時間を与えなかったことが、久保が指揮官の信頼を失っている状況を示していると説明。久保はそれまで、チームが戦った今季の公式戦全19試合に出場していたが、20戦目のオサスナ戦で初めて出番が与えられなかった。

同紙によると、久保の周囲は以前から期限付き移籍中であるビリャレアルからの退団の道を模索しており、所属元のレアル・マドリードがすでに代替案を持っている可能性があるという。そしてビリャレアルが現在、中盤の大黒柱イボラが今季絶望の重傷を負ったことで、冬の移籍市場でその代わりとなる選手を探す可能性があることを伝えている。

また久保が退団した場合、ビリャレアルはサラリーキャップ(移籍金の減価償却費や選手年俸の上限額)面で余裕ができ、EU圏外枠がひとつ空くことになるという。これらの要素を踏まえアス紙は、久保の将来が1月の移籍市場での退団の可能性に近づいていると伝えて締めくくっている。(高橋智行通信員)