チェルシーがうれしい初のクラブ世界一に輝いた。

チェルシーは後半10分にMFハドソンオドイの左クロスにFWルカクが頭を合わせて先制。だが同19分にDFチアゴシウバが相手との競り合いの中でハンドを犯し、PKを献上。これを相手FWベイガに決められて同点とされた。

試合は一進一退の状態で、1-1のまま延長戦に突入。チェルシーは延長後半12分にDFアスピリクエタのシュートが相手DFルアンの手に当たり、PKを獲得。これをMFハバーツが落ち着いてゴール左に決めて勝利を引き寄せた。

新型コロナウイルス陽性だったため9日の準決勝アルヒラル(サウジアラビア)戦は自宅観戦したトゥヘル監督は、この日の決勝戦でベンチ入り。決勝PKを決めたハバーツについて「あのPKを蹴るのは簡単じゃなかった。カイ(ハバーツ)が自ら前へ出てPKを蹴ろうとしてくれたことがうれしい。これは彼の成長にとって本当に良いことだ」と絶賛した。

相手のパルメイラスについては「典型的な南米のチームで、個々の能力が非常に高かった。彼らは結束が強く、規律と犠牲心があったからチャンスをつくるのは難しいと思っていた」と評価。それでも「延長戦でも我々は決して攻撃をやめず、挑戦をやめず、試合を完全にコントロールすることができた。途中出場の選手たちも試合に大きな影響を与えてくれた。もちろん最後にPKを得たのはラッキーだったが、相手にチャンスを与えず、ベストを尽くしたのだから、それに値すると思う」と話した。

トゥヘル監督は、スタジアムで観戦していたアブラモビッチ・オーナーとのやりとりも明かし「私はおめでとうと言い、彼もおめでとうと言った。そして私は『この勝利はあなたのためだ。チェルシーはあなたのクラブであり、あなたが資金を投入し、情熱を持っていたからこそ世界一を実現できた。その力になれてうれしい』と伝えた」と説明した。

チェルシーは12年大会でも決勝に進出。アザール、フェルナンド・トーレス、ランパードらそうそうたるメンバーを擁し、圧倒的有利の声がありながら、0-1でコリンチャンス(ブラジル)に敗れた。今大会ではその時と同じブラジルのクラブを相手に見事、雪辱を果たした。