長谷部誠(38)と鎌田大地(25)が所属するアイントラハト・フランクフルト(ドイツ)がPK戦の末にレンジャーズ(スコットランド)を破って42年ぶり2度目の優勝を果たした。

鎌田はフル出場し、PK3人目でもキックを成功させた。長谷部は後半13分から途中出場した。

試合はEフランクフルトがFWボレのゴールで追いつき、1-1のまま延長戦に突入。終盤はレンジャーズに押し込まれる状況が続いたが、GKトラップが文字どおり守護神の働きを見せて勝利を引き寄せた。

延長後半13分、右クロスに走り込んだ相手FWケントがトラップと1対1となってシュート。これを同GKが体に当ててはじく「神セーブ」。ケントは信じられないというような表情で頭を抱えた。

PK戦ではEフランクフルトは3人目の鎌田を含む5人全員が成功。トラップはレンジャーズ4人目ラムジーのシュートをセーブして優勝の立役者となった。プレーヤー・オブ・ザ・マッチももちろんトラップだった。

EフランクフルトMFソウは試合後「僕らは優勝を勝ち取るまでに世界有数のビッグクラブを倒してきた。今日は情熱と献身性が勝利のカギになると思っていた。僕らは最後まで諦めなかったし、今は月に飛んでいくくらい」などと話した。

 

◆欧州リーグ 欧州サッカー連盟(UEFA)主催大会の1つで、最高峰の欧州チャンピオンズリーグ(CL)に次ぐ格付けの欧州カップ戦。1971年にUEFA杯としてスタート。従来の大会方式、名称を変更し、09-10年シーズンから「欧州リーグ」となった。各国リーグの上位チームや欧州CLを勝ち上がれなかったチームなどで争う。優勝すると翌シーズンの欧州CL出場権を獲得する。最多優勝はセビリア(スペイン)の6回。

◆欧州リーグでの日本人 これまではフェイエノールト(オランダ)時代の小野伸二が唯一優勝を経験している日本人選手だった。01-02年シーズンに前身のUEFA杯決勝でドルトムントと対戦。小野は先発して後半40分までプレーし、アシストを決めて3-2の勝利に貢献した。Eフランクフルト長谷部は18-19年シーズンにも4強入りの経験がある。準決勝で優勝したチェルシー(イングランド)に2戦合計2-2からのPK戦で3-4と敗れた。長谷部は2戦ともフル出場。鎌田は当時、シントトロイデンに期限付き移籍していた。

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