欧州5大リーグのうち、プレミアリーグ(イングランド)、ブンデスリーガ(ドイツ)、フランス1部リーグが開幕。ブンデスリーガでは日本代表MF鎌田大地(26)、元日本代表のDF長谷部誠(38)が所属するアイントラハト・フランクフルトが1-6で王者バイエルン・ミュンヘンにたたきのめされた。その他の代表選手にもけが人が続出。今年11月21日開幕の22年ワールドカップ・カタール大会に向け、不安しかない船出となった。

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先発11人中5人、途中出場したサネも含めるとドイツ代表6人がプレーしたBミュンヘンは圧倒的に強かった。Eフランクフルトは立ち上がりにFK、CKとセットプレーから2失点。そこから反撃を焦ったことで攻守のバランスが崩れ、さらに王者に攻め立てられた。前半29分にはリバプールからBミュンヘンに移籍したセネガル代表FWマネに新天地初ゴールを献上。結局、前半だけで大量5点を失った。

長谷部は大勢が決まった終盤に出場し、なすすべなく終了の笛を聞いた。本拠地で迎えた開幕戦は厳しい結果に終わり「いろんな意味で相手が上手だった」と、悔しさを通り越してさばさばと敗戦を受け止めた。

1日のドイツ杯1回戦・マクデブルク(2部)戦で普段より1列下がったセントラルMFとして2ゴールを挙げた鎌田は、この日は出番なし。新加入の元ドイツ代表MFゲッツェと共存できることを示していただけに、鎌田を使わなかったグラスナー監督の采配にも疑問が残った。

この日は、プレミアリーグ、フランス1部リーグも開幕。筋肉系の故障を抱えるアーセナル冨安は2-0で快勝したクリスタルパレス戦を欠場した。フランスでは、リバプールからモナコに移った南野が筋肉の疲労によってストラスブール戦の遠征メンバーから外れた。またベルギー1部ゲンクからクラブ史上最高額の移籍金1000万ユーロ(約14億円)でスタッド・ランスに加入した伊東も、内転筋の違和感で7日のマルセイユ戦を欠場する見通しとなった。日本代表選手たちにとってまるで良いところのない1日となってしまった。

すでに代表からは引退しているEフランクフルト長谷部は「(ドイツ代表の)ムシアラなんか今まで見た中で一番良かった。代表とは違うので一概には言えないが、本当にいい選手がそろっている」とBミュンヘンについて評した。「代表とは違う」とは言うものの、ドイツの中心は間違いなくBミュンヘンの選手たち。日本代表はまともに勝負できるのか。不安しかない今季開幕となった。