バルセロナのジョアン・ラポルタ会長(61)が敗北を喫したクラシコの判定について、「再試合を求める可能性も排除しない」と苦言を呈した。

バルセロナは21日、逆転優勝への一縷の望みをかけ、敵地で行われたスペインリーグ第32節で首位レアル・マドリードと対戦した。バルセロナは先手を奪うもその度に追いつかれ、最終的に後半アディショナルタイムにベリンガムに決勝点を許し、2-3の逆転負けを喫した。これによりRマドリードとの勝ち点差が11に開き、2連覇達成は絶望的となった。

ラポルタ会長はこの翌日、クラブの公式サイトを通じて、クラシコの判定に関する声明を発し、状況次第で法的措置を取る可能性があることを示唆した。

「レフェリーの難しさは承知しているが、だからこそVARのような競技をより公平にするツールが存在するのであり、その逆であってはならない。昨日は疑わしいプレーがいくつもあったが、その中に試合の最終的な結果を変える可能性のあるものがあった。それはラミン(ヤマル)の幻のゴールのことだ」

このシーンは前半途中に起こったもの。バルセロナは28分、ラフィーニャが蹴ったCKをヤマルがニアポストで合わせるも、GKルニンにゴールライン上でセーブされた。その後VARで検証された結果、ゴールラインを割っていないとの判断が下っていた。

この“幻のゴール”に関して試合後、シャビ監督やテア・シュテーゲンはゴールラインテクノロジーが導入されていないことに対して不満を述べていた。ラポルタ会長これらの意見を代表し、続けて次のように話した。

「我々はクラブとして何が起こったのかを知りたいと思っているし、そのためにFCバルセロナは、審判技術委員会とスペインサッカー連盟に対し、あのプレーで発生したすべての画像と音声を提供するよう、直ちに要請することをお伝えしたい」

「もしその資料が分析され、クラブがあのプレーの評価にミスがあったと判断した場合、我々はもちろん、必要な法的措置を排除することなく、状況を覆すために適切なあらゆる手段を講じるつもりだ。有効なゴールであったことが確認された場合、我々はさらに踏み込み、ヨーロッパの試合でVARのミスによって起こったように、再試合を求める可能性も排除しない」

「最後に、我々はあのプレーに焦点を当てているが、VARで確認することができたにもかかわらず、そのツールが理解し難い形で主審にスルーされた。試合中に起こったさまざまな行為にも同意できないことを強調したい」(高橋智行通信員)