<欧州CL:バルセロナ2-1ディナモ・キエフ>◇9日◇1次リーグF組◇キエフ

 苦しんだ昨季王者バルセロナ(スペイン)を救ったのは、メッシの左足だった。1-1で迎えた後半41分。ゴールやや右からのFKが5人の壁を越え、バーに当たってそのままゴールに吸い込まれた。バロンドールの称号を得た22歳が、土壇場で真価を発揮した。

 試合開始2分、ホームのディナモ・キエフ(ウクライナ)にいきなり先制点を許した。負ければ1次リーグ敗退の可能性もある最終戦。だが、ここから王者が底力を見せつけた。

 前半33分、バルサらしいパス回しでメッシから左サイドのアビダルにつなぐと、クロスに飛び込んだシャビが同点ゴール。後半に入ると、完全に試合を支配し、ディナモ・キエフを追い詰めた。ボール支配率は実に78%に達した。

 「この組は厳しく、多くのことを乗り越えなくてはならなかった。監督になってから、最も喜ばしい日だ」とグアルディオラ監督。試合終了間際、決勝ゴールを奪ったメッシが右足首を負傷するアクシデントはあったが、連覇に望みをつなぎ、指揮官も興奮を隠せなかった。

 息つく間もなく、12日のリーグ戦では日本代表の中村俊の所属するエスパニョールと対戦。その後には、欧州CL、リーグ、国王杯に続く4冠目が懸かるクラブW杯の舞台が待っている。

 [2009年12月10日11時23分]ソーシャルブックマーク