オランダ・アルメーレ市のユースサッカーの試合で前代未聞の悲劇が起きた。AP通信などが4日、報じた。41歳のリシャルト・ニーウェンハウゼンさんは2日、息子が所属するクラブ「バウテンボイース」のホーム戦で副審を務めていた。試合終了後、相手クラブ「ニーウスローテン」の複数の選手から殴る蹴るの暴行を受け、病院へ搬送された。しかし翌3日に息を引き取ったという。

 バウテンボイースのオースト会長は「15、16歳の選手がプレーする試合で、こんな悲劇が起きるなんて信じられない」と国営放送NOSの取材に答えた。ニーウェンハウゼンさんは毎週のように審判を務めており、同会長は「彼は審判をとても楽しんでいた」と肩を落とした。

 3日朝には3人のニーウスローテンの選手が、暴行に関わったとして逮捕された。警察によるとまだ逮捕者が増える可能性も否定できないという。昨季オランダ1部王者アヤックスのデブール監督も取材に答え、「そんな年代の子供が短絡的に暴力をふるうなんて。どういう育てられ方をしたのだろうか…。こんなひどい事件、口にするのもイヤだよ」と言葉に詰まっていたという。