成松大介(28=自衛隊)が、初戦で5-0の判定勝ちを収めて8強に進出した。開催国のインドネシア人選手をスピードで圧倒し完勝。「ほっとしました。すべてにおいて僕の方が上。あとはジャッジが(地元の)応援に左右されなければ、と思った」。ジャッジ5人中4人がフルマークで「予想通りです」と納得の顔。その後、日本ボクシング連盟山根明前会長を巡る騒動について初めて口を開いた。

成松 (騒動で)影響があったかどうか、わからないですが、僕の目標である金メダルに向けてただただ練習するだけだった。周りがどう言おうが僕には関係なかったです。いい練習ができた。ここで結果を出して、ちょっとでも日本のボクシング界にいい知らせを届けることができたらいいなと思っています。

一連の騒動は、成松に対する助成金を同連盟が流用したことが端緒のひとつとなり、反社会的勢力との関係など社会問題に発展した。成松は8日の山根前会長の辞任について「そのことに関しては、今の僕からは何も言えないです。言う立場にないです」。3位決定戦がないため、明日29日の準々決勝で銅メダル以上をかけて戦う。【益田一弘】