ジャカルタ・アジア大会でMVPに選出された競泳女子の池江璃花子(18=ルネサンス)が3日、羽田空港に帰国した。1日夜に日本を出発、2日早朝にインドネシア入りして授賞式に出席。夜に閉会式に参加する弾丸ツアーだった。「インドネシアにいた期間があっという間すぎてちょっと閉会式に出てきたかなという気分だけど、MVPは1回なくなってからの再検討だったのでうれしさ倍増です」と笑った。

旗手を務めた閉会式ではトラブルに襲われた。旗を持って先に閉会式会場に入場したが、最後のボランティアが入ってきても日本選手団は入ってこなかった。会場をぐるぐる探しても見つからずしばらく1人ぼっちだった。他の日本選手団は会場外で待たされていたことが後に分かり、結局、合流できたが、「みんな帰っちゃったのかなと思った。立っているのが無理ですとなって座ってました。最終的には、みんなで写真を撮ったりできたから良かった」と苦笑いで振り返った。

人生初の旗手に自身の成長を感じ取っている。当日は雨が降り、「旗は初め軽かったんですが、雨でどんどん水がたまってすごく重くなってきつかった」と話しながらも、「テレビで見ているスポーツ選手や身近にみているスポーツ選手が旗手をやって活躍していてすごいなぁと思っていたが、自分もそういう立場になれているのかなという実感はある」と話した。

MVPの他にうれしいこともあった。今回の渡航は自身、初のビジネスクラスだった。「快適でした。ゆっくり眠れました」と満足げ。

今夏はアジア大会6冠を始め、パンパシフィック選手権では100メートルバタフライで主要世界大会で初の金メダルを獲得するなど実りの夏を過ごした。「今回のパンパシ、アジアで自信をつけられた。来年の世界水泳でメダルを取りたい。それを東京五輪につなげたい」と今後の目標を掲げた。