17年世界選手権男子400メートルリレー銅メダリストの多田修平(21=関学大)が追い風0・6メートルの状況下、10秒22で5着となった。今季のベスト記録をマークしたが、山県亮太、ケンブリッジ飛鳥、桐生祥秀のライバルに敗れ「悔しさが大きい。陸上人生で一番悔しい結果」と涙を流した。

 前日22日の予選、準決勝は、それぞれ10秒35(向かい風0・3メートル)、10秒31(向かい風0・3メートル)と記録が伸びず「走りの内容は全然ダメ」と悔しげに話していた。好調とはいえない状況でも「気持ちは優勝を狙っている。3人(桐生、山県、ケンブリッジ)に食らいついていきたい」と諦めることなく頂点を目指してきた。

 この日は多田にとって、21歳最後の日。24日に22歳の誕生日を迎える。目を赤くしながら「その日(誕生日)がステップアップできる、きっかけの日になれば」と必死に前を向いた。