昨年11月に行われた全日本実業団対抗女子駅伝で優勝したユニバーサルエンターテインメントの選手がドーピング検査で禁止薬物に陽性反応を示していた問題で、ユニバーサルエンターテインメントは19日、当該選手のコメントを発表した。

 当該選手は意図的な摂取を否定し、すでに引退している。コメントは以下の通り。

 「このたびは、私の不注意により日本アンチ・ドーピング規定に違反してしまったことにより、陸上競技を開催またご支援いただいている関係者の皆様、ファンの皆様、所属チーム、及びアンチ・ドーピング活動を推進しておられる関係者の皆様に多大なるご迷惑をおかけしてしまいましたこと、深くおわび申し上げます」

 「今回の違反の経緯について、簡単にご説明させていただきます。本件について私が初めて認識したのは、日本アンチ・ドーピング機構から、クイーンズ駅伝2017終了後に行われたドーピング検査において、私の検体から禁止薬物が検出された旨の連絡を受けたときでした。しかし、私には、いわゆる『ドーピング』などというものは全く身に覚えのないことでしたので、連絡を受けた直後はすぐに事態を飲み込むことができずに混乱してしまいました」

 「私はこれまで何度かドーピング検査の対象になったことがありますが、違反したことは一度もありませんでした。私は日頃から市販薬やサプリメント等の服用もしておらず、また過去の検査では陰性であったのに、なぜ今回の検査では陽性となってしまったのか、その理由を考えた時、去年は婦人科系の疾患の治療のために通院していたということがあったため、それが理由ではないかと考えました」

 「そこで、治療をしていただいたお医者様に、これまでに私に投与または処方された薬の中に、禁止薬物があったかどうか伺ったところ、私のカルテを見たお医者様より、昨年9月末に1度だけ使用した注射の中に、禁止薬物が入っているとの指摘を受け、これにより違反の原因を把握したというのが事実の経過です」

 「私は今回の違反の指摘を受けるまで、疾患が婦人科系のものということで、なるべく自分の素性を伏せたい、また他人に知られたくないという気持ちがあり、お医者様に対して自分が競技者であることを伝えておりませんでした」

 「私は16年間にわたる選手生活の中で、通常の生活を送っていれば、まさかドーピング違反になるようなことはないだろうと思っておりましたが、競技人生の最後の最後で、このような事態を起こしてしまい、自分に競技者としての自覚が足りなかったと深く反省しております」

 「また今回の私の違反により、クイーンズ駅伝2017における所属チームの成績(総合成績優勝および区間成績)も失効することとなってしまい、所属チームのチームメート、スタッフ、またファンの皆様には大変申し訳なく、深くおわび申し上げます」

 「私はすでに陸上競技を引退しておりますが、クイーンズ駅伝2017における個人成績の失効及び1年3カ月間の資格停止という処分を重く受け止めるとともに、関係者の皆様に、あらためて深くおわび申し上げます」