陸上の17年世界選手権男子400メートルリレー銅メダリスト多田修平(22=関学大)が5日、来春に住友電工へ入社することが決まった。関係者が明らかにした。複数の企業からオファーを受けていた。練習拠点などの条件は今後、決めていく。

小刻みなピッチから生み出される序盤の加速を武器にする多田は、日本歴代7位タイとなる10秒07の100メートルの自己記録を持つ。昨年6月の日本学生陸上個人選手権では追い風4・5メートルの参考記録ながら9秒94を出し、一気に脚光を浴びた。同年の世界選手権では400メートルリレーで銅メダルに貢献し、100メートルでも準決勝に進出した。

今季は課題だった後半の失速を抑えるため、フォーム修正に取り組んだが、それが裏目に出て最高は10秒22。それでも今夏のジャカルタ・アジア大会の400メートルリレーでは第2走者として20年ぶりとなる金メダル獲得に貢献した。さわやかな笑顔で人気も高い。卒業後の進路が注目されていた。

大阪桐蔭高-関西学院大と関西で育ってきた男は、来春からも大阪に本社がある会社に身を置く。正真正銘の9秒台、そして19年世界選手権、20年東京オリンピック(五輪)に個人種目での出場を目指す。