東北福祉大が7年ぶり7度目の男女アベック全国出場を決めた。駅伝方式で各校2チーム(A、B)の合計タイムを争う女子は、1時間47分56秒で13大会連続17度目の全国切符を獲得。

各校8人(16キロ4人、10キロ4人)の合計タイムを競い合う男子は、5時間44分42秒で7大会ぶり11度目の地区優勝を決めた。なお女子は、2位石巻専修大も2大会連続4度目の全国切符をつかんだ。

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女子の東北福祉大が石巻専大との一騎打ちを制した。1区(5キロ)は石巻専大Aにリードを許したが、2区のBチーム金沢佳子とAチーム武内わかなの1年生2人が発奮。同区間で逆転し、勝利に貢献した。1万メートルの北日本学生記録を持つエース須藤ひかる(3年)が体調不良で出走メンバーから外れる中、チーム一丸。3区のBチーム小高夏綺(2年)も一時、首位を奪われたが、再度抜き返し、ガッツポーズでゴールした。

全国大学女子駅伝(10月27日、仙台市)の出場切符2枚を争う選考会で、ほか3大学が1チームしか組めずにオープン参加する中、レース前から全国出場は決まっていた。だが選手たちは「1位でゴールテープを切りたい」と第1代表にこだわった。冠木(かぶき)雅守監督(38)は「よく踏ん張った。意識も少しずつ変わってきた」と精神面の成長に手応えを示した。今季、日本選手権3000メートル障害で決勝進出の三浦佳奈(3年)は1つでも多くの大学を食ってやるつもりで果敢に攻めたい」と自身2年連続になる「杜の都路」に闘志を燃やした。【佐々木雄高】

〇…男子の東北福祉大は先にレースが行われた16キロで1分57秒あった東北学院大との差を逆転。10キロで三條拓士(3年)が1位になるなど、逆に18秒差で7年ぶりの東北王者に返り咲いた。OB和気恭平コーチ(26)が同大2年だった12年以来の全国切符獲得。当時はタスキがつながらず、次は指導者として雪辱を期す。仙台育英で主将も務め、2年連続全国高校駅伝出場の三條は「ここからがスタート。少しでもタイムを縮めたい」と飛躍を誓った。

〇…石巻専修大1年生2人が、東北福祉大の牙城を揺るがした。Aチームの1区斎藤凛とアンカー(3区)戸沢愛織が区間賞を獲得。

今季、東北インカレ1500メートルと5000メートルの2冠、北日本インカレ5000メートル優勝で日本インカレ2種目出場の斎藤は「全国ではテレビに映る位置で走りたい」。最後の周回で一時トップに並びかけた戸沢は「後半、粘り切れなかった。もっとスタミナをつけたい」と雪辱を誓った。