国学院大が初優勝した。2時間9分58秒だった。最終6区で土方英和(4年)が駒大・中村大聖(4年)を大逆転し、大混戦の大会を制した。2位は駒大だった。国学院大・前田康弘監督にとっては恩師・大八木弘明監督率いる母校を破っての、うれしい戴冠だった。

序盤は意外な展開となった。1区(8・0キロ)で北海道学連選抜のローレンス・グレが飛び出して独走。22分45秒のタイムで区間新はならなかったが、2位駒大との差は1分16秒をつけた。

3区(8・5キロ)で先頭が入れ替わった。北海道学連選抜をとらえ、国学院大・浦野雄平(4年)、青学大・吉田圭太(3年)、駒大・田沢廉(1年)が先頭集団に浮上。さらに東洋大・相沢晃(4年)が食らいつく。その中で駒大のゴールデンルーキー田沢が抜け出し、トップでタスキをつないだ。田沢は23分46秒の大会新記録だった。

4区(6・2キロ)で駒大から6秒遅れでタスキを受けた青学大・神林勇太(3年)が、懸命の走りで首位に立ち、最後は駒大・小林歩(3年)と並んで次へリレーした。神林は17分24秒の区間新記録だった。

5区(6・4キロ)で青学大・竹石尚人(4年)、駒大・中村大成(4年)がしのぎを削った。中村大成がジリジリと前へ出て、竹石との差を広げた。力強い走りで、最終の中村大聖(4年)へタスキを渡した。読みが同じ2人は埼玉栄高出身の中村大聖が「栄たいせい」、東北高出身の中村大成は「東北たいせい」と呼ばれている。

6区(10・2キロ)で、安定した走りの中村大聖だったが、猛追する国学院大・土方英和(4年)の勢いが止まらない。最後は鬼のような形相で追い込み、ラスト700メートルで首位が入れ替わった。土方は中村大聖と同じ、埼玉栄高の出身。令和初戦で、国学院大が頂点に立った。