住友電工入りが決まった陸上女子短距離の御家瀬緑(恵庭北3年)が16日、恵庭市内の同校で会見を行った。日本選手権100メートルで29年ぶりの高校生女王となった18歳は、来春から拠点を東京に移し世界を目指す。自己ベストは11秒46で「福島千里さんの日本新記録(11秒21)を更新できるように頑張りたい」と憧れの先輩超えを誓った。

第一線で活躍する道産子の影響を受けた。同社には今年7月に男子100メートルで日本人3人目の9秒台、9秒98を記録した小池祐貴(24)が所属。以前から兄亮さん(25)を通じ交流があり、同じ世界を目指すスプリンターとして昨秋から進路を何度も相談した。小池らトップ選手の存在や競技に専念できる環境、自主性を尊重する指導方針が決め手となり入社を志望した。

今季終盤はコンディション不良のため国体などを欠場した。現在はその反省から足に負担がかからないフォームに着手する。来春からの練習場や住居などは見学済み。実家の愛犬チャコと過ごせなくなるのは「すごく寂しい」というが、「将来は世界のトップで日本人女子が戦う姿を見ていただきたい」。新しい環境で輝きを放つ。【西塚祐司】