全国高校駅伝(22日、京都・たけびしスタジアム京都付設駅伝コース)の男子(7区間=42・195キロ)の県代表・中越(2年ぶり15回目)が20位台を狙う。中心を担うのは1区が予定されている丸山真孝(3年)だ。一昨年の都大路メンバーだが、昨年は第5腰痛分離症などケガに悩まされ続けた。復調した今季、エースとして目標クリアを目指すチームをけん引する。

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復活したエースが中越の切り込み役になる。丸山は県大会は3区だったが、都大路では1区に抜てきされる予定。「一昨年の経験者は自分だけ。やらないと」。一昨年は1年生ながら2区で区間20位の走りを見せた。「今年は先頭集団に入ってつなぎたい」と話す。5日から訪れた都大路の試走で2年前の雰囲気を再確認した。「自分にしかわからないところもある」と、コース全体の細かい注意点をチームメートに伝えた。

「うちでいちばんのタイムの持ち主。最初からついてかなければならない」。渡辺裕人監督(36)の期待は大きい。昨年は5月に第5腰痛分離症、9月に左かかとの疲労骨折とケガが重なった。全国高校駅伝県大会は不出場。チームは4連覇を逃した。「昨年の分も」(丸山)とモチベーションは高い。

故障後はストレッチをはじめ、今まで以上に入念なケアに努めるようになった。また、それ以上に気持ちを整えた。学校近隣の寮での生活では、下級生が後片付けなどを怠ると注意する。自分から共有スペースの整理整頓をした。練習でも率先してハードなメニューに取り組む。「生活内容が競技に出ると思う。練習にも影響する」。自分を律することで、精神的にも一回りたくましくなった。

渡辺監督は「長いトンネルに入っていたが、くじけずにやってきた。チームメートもそれを見ている」とチーム全体に与える好影響を話した。卒業後は東海大に進学する。ケガを克服し、進路も開けた。「やってきたことを出し切る」。高校最後の大舞台で力を尽くす。【斎藤慎一郎】

◆丸山真孝(まるやま・まさたか)2001年(平13)10月2日生まれ、三条市出身。下田中1年から陸上を始め、中距離で活躍。中越に入学し、1年から駅伝メンバー。5000メートルの自己ベストは、14分30秒56。172センチ、55キロ。