第96回箱根駅伝の区間エントリーが29日に決まった。上位を狙う強豪では、2年ぶりの総合優勝を狙う青学大が2区のエース区間に、1年生の岸本大紀を抜てきした。総合連覇を狙う東海大は主力を控えに回すなど、他校の出方をうかがう動き。本番前から、戦国駅伝といわれる今季にふさわしい戦いが始まった。

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往路の序盤は2区に相沢がいる東洋大、2区に伊藤、1区または3区にケニア人留学生を起用する見込みの東京国際大が先頭争いを繰り広げそう。ともに個人で大きなアドバンテージを作れる。天候にもよるが、ハイペースで縦長の展開になる可能性も。勝負を左右する山登りは国学院大の浦野、東海大の西田に力がある。2年前に5区区間賞を獲得した青木を擁する法大は4区まで耐えられれば、上位進出の流れを作れる。

復路は東海大の戦力が目を引く。多くの有力校が往路からの逃げ切りを描く中、前回大会でMVPの小松を2年連続の8区に置くなど往路と遜色ないメンバーを復路にも起用。往路Vを逃しても、2分以内の差なら逆転できる計算が整っている。青学大も復路を5年連続で制しており、ジワジワと順位を上げ、最後は東海大から逃げ切る理想的な展開を思い描いている。