陸上の世界選手権男子50キロ競歩金メダリスト鈴木雄介(31=富士通)がオリンピック(五輪)イヤーの誓いを立てた。

東京・明治神宮外苑絵画館周回コースで行われた元旦競歩の男子20キロを1時間20分1秒の大会新記録で制した。新年の幕開けを快勝。寒空の下、すぐそばには国立競技場がある場所で、東京五輪への決意を述べた。

鈴木 東京五輪金メダルに向け、さらにまい進していける気持ちになった。1日1日を大事に最大限の努力をし、金メダルを取れるように。国立競技場に閉会式だけでなく、その前の表彰式で足を踏み入れたい。

練習を本格的に再開したのは12月から。新年の「初歩き」は「練習不足」で後半に失速したが、目標の1時間21分切りを達成。「いい感覚で歩けた」と言う。

新年を迎え、世間の五輪へ向けたムードも高まってくるが、やるべきことに集中できている。昨夜はレースに備え、就寝は10時頃。年越しも寝ていた。今は次戦の20キロの日本選手権(2月、神戸)への調整に励む。

五輪まではシンプルかつ、強い信念でまい進する。「強ければ勝てる」。だから開催地が、暑い東京から涼しい札幌に移ったことも気にならない。「20キロ、50キロも関係なく、強くなるための練習をすればいい」。求めるのは強さ。記録を出す欲を封印する意味も込め、今後は50キロのレースには出場せず、五輪の本番まで調整を続けていくという。他を圧倒できる地力を培い、金メダルへの道を歩んでいく。【上田悠太】