全国高校体育連盟は今日26日、新型コロナウイルス感染拡大を受け、8月の全国高校総体の開催可否を判断する臨時理事会を開く。中止なら1963年の開催以来初めてで、予選を兼ねて行われる都道府県総体も中止の可能性が高まる。

常盤木学園(宮城)陸上部中距離の竹内心良(3年)は、「全国での個人入賞とリレー種目優勝」の目標に向け、開催を祈りながら自主練習に励んでいる。

感染防止のため休校措置が続き、全体練習が行われない中、竹内は自宅での筋力トレーニングや河川敷などで走り込みを行い、感覚を鈍らせずに過ごしてきた。またチームメートとはLINEを通じて「総体は開催できるか分からないけど、今できることをして、モチベーションを下げずに頑張ろう」と話し、気持ちも切らしていない。

昨季は竹内にとって飛躍の年だった。5月の県総体女子400メートル決勝で26年ぶりに大会記録を塗り替えて全国総体に出場し、10月の日本陸上競技選手権U-18男女混合1600メートルリレーでは、築館・鵜沢飛羽(3年)らと宮城代表として走り、「2年生のレースでは一番良い走りができた」と大会新記録での優勝に貢献した。

一方で、昨年の全国総体は400メートル準決勝で敗退。「自分の走りができず、悔しかったのが一番ですが、大切な経験になった。今年こそは自分が決勝の舞台に立ちたい」と決意を口にし、「このまま終わるのは悔いが残る」。雪辱の舞台を信じ、最善の準備をして吉報を待つ。【相沢孔志】

◆竹内心良(たけのうち・こころ)2002年(平14)11月30日生まれ、宮城・仙台市出身。中野中1年時に陸上を始め、3年の県総体で200メートル優勝、東北総体3位。常盤木学園2年時の全国高校総体400メートル、1600メートルリレーに出場。東北高校新人では400メートルリレーと1600メートルリレーで優勝。茨城国体では400メートル出場。自己ベストは200メートルが25秒11、400メートルは55秒90。160センチ。家族は両親と弟。趣味は音楽鑑賞。好物は肉。