女子400メートルHで大会新記録が生まれた。磐田北の梶野真由(3年)が、それまでの記録(1分1秒41)を0・2秒上回る1分1秒21で優勝。全国大会出場経験はないものの、今季のシーズンインから順調に記録を伸ばす女子ハードラーが、県高校総体(5月21日開幕、袋井・エコパスタジアム)に向けて、弾みをつけた。

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磐田北の梶野が、積極的な走りで輝いた。レース序盤から前に出ると、最後のハードルを跳び越え、フィニッシュへの直線を力強く駆け抜けた。「最後のところは(仲間の)声も聞こえて、『頑張ろう』という思いで走りました」と笑顔で振り返った。

従来はハードル間を17歩で走るが、決勝では磐田北・加藤伸栄監督(37)の助言を受けて15歩で走った。練習でも経験がなく、歩幅が合わずに転倒や減速の恐れがあったが、同日の予選で窮屈な走りだったことから失敗を覚悟で挑戦した。174センチの長身で、広いストライドを生かした走りに「やりやすかった」と満足げだった。

昨年までの自己ベストは1分4秒49。だが、冬季期間に250から300メートルの走り込みを行い、スピードを強化した。その結果、4月上旬の西部月例で1分1秒61を記録。この日は、さらに自己記録を伸ばし、成長を結果で示した。

現在、女子400メートルHの県高校ランク首位だが、過去に県大会で決勝に進出したことがない。目標の全国高校総体出場へ、越えるべきハードルがあるが「県総体で自己ベストを出して1位になりたい」と気合は十分。このまま上昇気流に乗り、頂点まで駆け上がるつもりだ。【河合萌彦】

▽女子400メートルH決勝 (1)梶野真由(磐田北)1分1秒21=大会新(2)弓場未森(浜松工)1分4秒37(3)神村未優夢(袋井)1分4秒50