男子1500メートルで大会新記録が生まれた。東海大静岡翔洋の兵藤ジュダ(3年)が、3分51秒24で優勝。山梨学院大のエースとして箱根駅伝で活躍した古田哲弘氏(43=浜松商出)の記録、3分51秒42を27年ぶりに塗り替えた。「27年という数字がすごくて実感がないが、古田さんの記録を抜くことができてうれしい」と白い歯を見せた。

序盤からレースをリードした。3分50秒切りを目指したが、スタート直後から各選手がけん制し合う展開。「このままではタイムが出ない」としびれを切らし、約100メートル地点から先頭へ。その後は後続を引き離し、ラップを刻んだ。途中でペースダウンしたが、ラスト1周でスパート。「最後は気持ちで力を振り絞りました」と振り返った。

今月3日、この日の会場のエコパスタジアムで陸上日本選手権を観戦。男子1万メートルで1位となり、東京五輪代表に内定したホンダ・伊藤達彦(23=浜松商出)の走りに目を奪われた。「粘り強くて、気持ちも走力もすごい。尊敬しています」。憧れの選手が輝いた地で、自身も輝いた。

22日には、最も得意とする800メートルに出場予定。「優勝を狙う」。2冠を達成し、東海総体(6月18日開幕、三重県)へ弾みをつける。【河合萌彦】

▽男子1500メートル決勝 (1)兵藤ジュダ(東海大静岡翔洋)3分51秒24=大会新(2)松浦海瑠(浜松西)3分58秒81(3)亀山瞬矢(藤枝東)3分58秒85

◆兵藤(ひょうどう)ジュダ 2003年(平15)8月5日、静岡市清水区生まれ。小4から精華清水RCで陸上を始め、清水飯田中を経て東海大静岡翔洋高へ。昨秋の全国高校陸上(広島)男子800メートルで5位入賞。172センチ、55キロ。血液型B。家族は米国人の父と日本人の母、兄。