日本陸連のマラソン強化戦略プロジェクトリーダーである瀬古利彦(65)氏は、レース後の総括で「上位に入ってほしいという選手がしっかり入ってくれた。MGCも獲得してくれたのは収穫」と話した。

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優勝した細谷には「びわ湖で出した2時間6分台がフロックじゃなかった。実力だったと確認できた」と、力を再確認。ただ、1キロ3分を切るペースで、後半、ペースが落ちたことには「2分58秒の設定は世界ペース。これを経験したことは大きい。これを続けていくことが大事」と、体感した重要性を説いた。

瀬古氏は、大会3連覇4度の優勝を誇る。「今のわたしがあるのも福岡のおかげ」。最大の思い出は「79年。モスクワ五輪代表選考会で、宗兄弟と平和台(陸上競技場)で競り合ったレース」だ。それだけに「日本男子マラソンを支えてきた大会。ありがとうと言いたい」と名残惜しそうだった。