松田瑞生(26=ダイハツ)が日本女子歴代5位となる2時間20分52秒の圧勝で、18、20年に続く3度目の優勝を飾った。今年を「世界陸上の年」と位置づける。7月に米オレゴンで行われる世界選手権で、昨年の五輪ではスタートラインにも立てなかった悔しさを晴らし、世界一に挑む。その目標へ、大阪は負けられない戦い。見事、己に打ち勝ち、松田が世界へと羽ばたく。2位には上杉真穂(26=スターツ)が2時間22分29秒で入り世界選手権代表候補を手中にした。

世界選手権の代表候補になるには2時間23分18秒の派遣設定記録を突破して2位以内に入ることが条件だった。

福士加代子ラストラン「大阪ハーフマラソン」笑顔でゴール>>

◆大阪国際女子マラソン順位(タイムは速報値)

(1)松田 瑞生 2時間20分52秒

(2)上杉 真穂 2時間22分29秒

(3)松下 菜摘 2時間23分05秒

(4)谷本 観月 2時間23分11秒

(5)阿部有香里 2時間24分02秒

(6)佐藤早也伽 2時間24分47秒

(7)川内 理江 2時間25分35秒

(8)岩出 玲亜 2時間27分14秒

(9)加藤  岬 2時間28分27秒

(10)池満 綾乃 2時間28分53秒

※松田瑞生、上杉真穂は世界選手権の代表候補の条件クリア

◆大阪国際女子マラソン レース経過(タイムは速報値)

◆フィニッシュ 松田瑞生が自己ベストの2時間20分52秒でゴール。21年に一山麻緒がつくった大会記録2時間21分11秒を更新。2位は上杉真穂が世界選手権の代表候補となる2時間22分29秒で入った

2時20分52秒の大会新記録で優勝した松田瑞生(撮影・上田博志)
2時20分52秒の大会新記録で優勝した松田瑞生(撮影・上田博志)

◆41キロ ヤンマースタジアム長居目前。松田瑞生がラストスパート

◆40キロ ゴール目指しあびこ筋を南下。松田瑞生が粘りの走り、2時間13分23秒で通過も表情に険しさ。沿道からは「頑張れ」の声

◆38キロ 松田瑞生、苦しいか。口が開き呼吸も荒くなってきた

◆35キロ 今里筋を南下。首位独走の松田瑞生が1時間56分03秒で通過。上杉真穂が1分01秒差の2位、3位グループに松下菜摘、佐藤早也伽、谷本観月。

◆32キロ 残り10キロ。首位独走の松田瑞生も疲れたか、やや苦しそうな表情 

◆30キロ 松田瑞生が独走、大阪城を横目にした後に1時間39分15秒で通過、2時間20分を切るペースは変わらず。上杉真穂は31秒遅れの2位で通過、3位集団から岩出玲亜が遅れる。玉造筋を南下

◆26キロ 2番手で食らいついていた上杉真穂が20メートルほど離された

◆25キロ 松田瑞生が1時間22分46秒で通過、国内最高記録ペース。上杉真穂は少し離される。佐藤早也伽ら5人の第2集団は1時間24分29秒で通過。

◆23キロ 御堂筋を北上。先頭の松田瑞生は力強い走り、上杉真穂も食らいつくが苦しそう

◆中間点 先頭集団の松田瑞生、上杉真穂が1時間9分57秒で通過。第2集団は谷本観月、松下菜摘、岩出玲亜、佐藤早也伽、阿部有香里の5人が1時間11分17秒で通過し御堂筋・難波交差点で折り返し

◆20キロ 御堂筋を南下。松田瑞生が1時間6分20秒で通過、上杉真穂はやや苦しそうな表情。まだ2時間19分台が狙えるペース。佐藤早也伽らの第2集団は1時間7分35秒で通過、トップと350メートルほどの差

◆15キロ 先頭集団は松田瑞生、上杉真穂で変わらず、49分42秒で通過。2時間19分台が狙えるハイペース。谷本観月らの第2集団は300メートル以上離れるも2時間22分台のペース

◆12キロ 今里筋から玉造筋に入り大阪城方面に北上。第2集団から加藤岬が遅れ始める

◆10キロ 松田瑞生、上杉真穂が国内最高記録ペースを超える33分02秒で通過。220メートルほど離れ谷本観月、加藤岬、岩出玲亜、佐藤早也伽、阿部有香里、松下菜摘の6人が第2集団

◆8キロ 松田瑞生、上杉真穂の2人旅。佐藤早也伽らの第2集団は200メートルほどの差

◆5キロ 先頭集団は16分27秒と速いペースで、あびこ筋を北上する

◆3キロ 松田瑞生はペースメーカに並ぶ速さでトップ、上杉真穂は直後につき早くも先頭集団2人に。第2集団に佐藤早也伽、谷本観月、加藤岬ら

◆1キロ 1キロ3分25秒ペースでスタジアムを飛び出した

◆スタート地点 12時10分に号砲。曇り、気温8・2度、湿度47%。ヤンマースタジアム長居を2周強走り昭和町方面に進む。神野らペースメーカーのすぐ後ろに松田瑞生らがつき、集団から飛び出す展開

ヤンマースタジアム長居から一斉にスタートする選手たち(撮影・上田博志)
ヤンマースタジアム長居から一斉にスタートする選手たち(撮影・上田博志)
ヤンマースタジアム長居からスタートした佐藤早也伽(中央左ゼッケン<2>)と松田瑞生(同右ゼッケン<1>)(撮影・上田博志)
ヤンマースタジアム長居からスタートした佐藤早也伽(中央左ゼッケン<2>)と松田瑞生(同右ゼッケン<1>)(撮影・上田博志)
ヤンマースタジアム長居をスタートする選手たち(撮影・上田博志)
ヤンマースタジアム長居をスタートする選手たち(撮影・上田博志)

◆女子マラソン歴代5傑◆


選手名タイムコース
1野口みずき2時間19分12秒05年ベルリン
2渋井陽子2時間19分41秒04年ベルリン
3高橋尚子2時間19分46秒01年ベルリン
4一山麻緒2時間20分29秒20年名古屋ウィメンズ
5安藤友香2時間21分36秒17年名古屋ウィメンズ

◆大阪国際女子マラソン 招待選手


選手名年齢所属自己ベスト(大会)
松田瑞生26ダイハツ2:21:47(20年大阪国際女子)
佐藤早也伽27積水化学2:23:27(20年名古屋ウィメンズ)
阿部有香里32しまむら2:24:41(21年大阪国際女子)
上杉真穂26スターツ2:24:52(21年大阪国際女子)
谷本観月27天満屋2:25:28(19年名古屋ウィメンズ)
池満綾乃30鹿児島銀行2:26:07(19年名古屋ウィメンズ)
萩原歩美29豊田自動織機2:26:15(21年大阪国際女子)
松下菜摘27天満屋2:26:26(21年名古屋ウィメンズ)
山口 遥34AC.KITA2:26:35(20年大阪国際女子)
田中華絵31第一生命グループ2:26:19(17年大阪国際女子)
加藤 岬30九電工2:27:20(21年名古屋ウィメンズ)
松田杏奈27デンソー2:29:52(21年大阪国際女子)

ペースメーカー

川内優輝(自己ベスト2時間7分27秒、34=あいおいニッセイ同和損害保険)

寺田夏生(自己ベスト2時間8分03秒、30=JR東日本)

岩田勇治(自己ベスト2時間8分45秒、34=三菱重工)

神野大地(自己ベスト2時間9分34秒、28=セルソースアスリート)

福田 譲(自己ベスト2時間9分52秒、31=NN Running Team)

田中飛鳥(自己ベスト2時間10分13秒、32=福岡陸協)


【松田瑞生「大好きな大阪で」】前々日会見の模様はこちら>


大阪国際女子マラソンに出場する左から萩原、上杉、松田、佐藤、阿部、松下
大阪国際女子マラソンに出場する左から萩原、上杉、松田、佐藤、阿部、松下