東京五輪陸上女子1万メートル代表の新谷仁美(33=積水化学)が1日、13年ぶりのマラソンとなる東京マラソン(3月6日)に向けてオンランで記者会見した。1万メートルとハーフマラソンの日本記録を持つ新谷はマラソンを「これまで遠ざけていた」という。21位に終わった五輪の悔しさを払拭(ふっしょく)するために「シンプルに結果を求める」と話した。

4度目のマラソンを走る決意をしたのは昨年11月の全日本実業団対抗女子駅伝終了後。東京五輪で受けたショックから立ち直るきっかけが欲しかったという。自己ベストは2009年に出した2時間30分58秒。タイムという結果を出すことで、完全に立ち直れる。具体的な数字こそ明言は避けたが「自分が納得し、みんなが喜んでくれる結果」。頭の中には日本記録(2時間19分12秒)の更新がある。

レースは、7月に米オレゴンで行われる世界選手権の代表選考会。23年パリ五輪にもつながるレースになるが「東京マラソン以降のことは考えていない。選考会ではあるけれど、考えるのは目の前の試合だけ」と、トラックも視野に入れながら話していた。【荻島弘一】