世界最高額の優勝賞金25万ドル(約2875万円)がかかったレースは、自己ベスト2時間17分8秒を持つチェプンゲティッチ(ケニア)が世界トップレベルの熾烈なレースを制し、国内最高記録となる2時間17分18秒で優勝を飾った。東京五輪1万メートル代表の安藤友香(27=ワコール)は、2時間22分22秒をマークして、日本人トップの3位でフィニッシュした。

笑顔でゴールする優勝したチェプンゲティッチ(撮影・前岡正明)
笑顔でゴールする優勝したチェプンゲティッチ(撮影・前岡正明)
日本人トップの3位にでゴールした安藤友香は自らの記録を前に笑顔を見せる(撮影・前岡正明)
日本人トップの3位にでゴールした安藤友香は自らの記録を前に笑顔を見せる(撮影・前岡正明)

25万ドル獲得へ安藤友香「力出し切り後悔ないレースを」名古屋ウィメンズマラソン招待選手会見

名古屋ウィメンズマラソン優勝賞金は世界最高額!25万ドル約2875万円!女子アスリート応援


◆名古屋ウィメンズマラソン(タイムは速報値)

(1)チェプンゲティッチ  2時間17分18秒

(2)サルピーター  2時間18分45秒

(3)安藤友香  2時間22分22秒

(4)細田あい  2時間24分26秒

(5)鈴木優花  2時間25分02秒

(6)ウェリングズ  2時間25分10秒

(7)福良郁美  2時間25分15秒

(8)太田琴菜  2時間25分56秒

(9)竹本香奈子  2時間26分23秒

(10)池田千晴  2時間26分50秒


◆レース経過

ゴール地点 チェプンゲティッチがペースを落とすことなく、大会新記録の2:17:18で優勝を飾った。ゴールテープを切ると、微笑みを浮かべながら拝むポーズ。

好記録で優勝、笑顔を見せるチェプンゲティッチ(撮影・前岡正明)
好記録で優勝、笑顔を見せるチェプンゲティッチ(撮影・前岡正明)
優勝したチェプンゲティッチ(撮影・前岡正明)
優勝したチェプンゲティッチ(撮影・前岡正明)

安藤友香は日本人1位となる2:22:22でゴール。鈴木優花は、学生記録を大幅に更新する2:25:02で日本人3位となった。

日本人トップの3位でゴールする安藤友香(撮影・前岡正明)
日本人トップの3位でゴールする安藤友香(撮影・前岡正明)
4位でゴールする細田あい(撮影・前岡正明)
4位でゴールする細田あい(撮影・前岡正明)
5位でゴールする鈴木優花(撮影・前岡正明)
5位でゴールする鈴木優花(撮影・前岡正明)

40キロ 残り2キロ。チェプンゲティッチ、リズムも動きも変わらず盤石な走り。2:10:22で1位をキープ。安藤友香は日本人トップの3位、2:14:31で通過。

35キロ 両者譲らない展開が続いたが、34キロ付近の急こう配の坂道でチェプンゲティッチが前に出る。1:54:17で通過。2位サルピーターとは9秒差。

30キロ 残り10キロ。1位チェプンゲティッチに4秒差と迫ったサルピーターが先頭に並ぶ。両者同じピッチと、白熱した1位争いに。3位安藤友香は1:39:22で通過。

25キロ チェプンゲティッチが1:21:48で通過、2位サルピーターは1:22:15。その差27秒と確実に距離を縮める。安藤友香も1:22:30秒と好タイム。学生記録を目指す鈴木優花は1:25:09、ペースアップを重ねていく。

23キロすぎ サルピーターがペースを上げ、安藤友香との差を広げにかかる。

中間点(21.0975キロ) チェプンゲティッチが1:09:03で通過。サルピーター、安藤友香が1:09:47。安藤は表情を変えることなく安定した走りを見せる。細田あいは1:09:59。 

20キロ チェプンゲティッチが1:05:27で通過。その後方、サルピーターは1:06:16。安藤友香も同タイムでサルピーターの背中にしっかりついていく。

17キロすぎ 2位集団のサルピーターが仕掛け、安藤らの前に出る。チェプンゲティッチとの差をわずかに詰めたか。

15キロ チェプンゲティッチが49:15の快調な走り。安藤友香は50:00、細田あいは50:01。

今池付近をトップで通過するチェプンゲティッチ(撮影・前岡正明)
今池付近をトップで通過するチェプンゲティッチ(撮影・前岡正明)
第2グループで今池付近を通過する(左から)ロナチェムタイ・サルピーター、安藤友香、細田あい(撮影・前岡正明)
第2グループで今池付近を通過する(左から)ロナチェムタイ・サルピーター、安藤友香、細田あい(撮影・前岡正明)

10キロ 一人旅となったチェプンゲティッチが32:43で通過。実況アナも「大変なペースです」と驚愕。安藤友香、細田あいは33:08。第4グループを走る鈴木優花(大東文化大)は34:06、和久夢来は34:07。

9キロすぎ 折り返し地点。チェプンゲティッチがトップで通過。後方の安藤友香、細田あい達に22秒差をつける。

6キロすぎ チェプンゲティッチが独走モードへ。安藤友香、ロナチェムタイ・サルピーターら後続を約20メートル引き離す。タイム差は12秒ほど、レースはハイペースで展開。

5キロ地点 チェプンゲティッチが16:34で通過、ペースメーカーを抜いて先頭に立つ。安藤友香は16:35、最初の給水を取り先頭の後方に付く。細田あい(エディオン)は16:36、川内理江(大塚製薬)は17:12で通過。

3キロ地点 東京五輪代表・安藤友香(ワコール)、ルース・チェプンゲティッチ(ケニア)ら4人が先頭集団を走る。その後方第2グループに和久夢来(ユニバーサルエンターテインメント)。

スタートする選手(撮影・前岡正明)
スタートする選手(撮影・前岡正明)

スタート地点 バンデリンドームナゴヤ前をスタート。ほぼ無風、日差しはなし。天気は曇り、気温13.7度、湿度38%。ペースメーカー役も先導の白バイも女性が担う。

◆招待選手


名前年齢所属ベストタイム
1安藤友香27ワコール2:21:36(17年名古屋)
2川内理江26大塚製薬2:25:35(22年大阪国際女子)
3田中華絵32第一生命2:26:19(17年大阪国際女子)
4和久夢来26ユニバーサルエンターテインメント2:26:30(21年名古屋)
5細田あい26エディオン2:26:34(20年名古屋)
6ルース・チェプンゲティッチ27ケニア2:17:08(19年ドバイ)
7ロナチェムタイ・サルピーター33イスラエル2:17:45(20年東京)
8シニード・ダイバー45オーストラリア2:24:11(19年ロンドン)